まともにスキャンするには様々なノウハウが必要です。
スキャナーは台にのっけてボタンをポン!で10分も経てばデジタルデータの出来上がり!というものでは有りませんでした。高精度モードにセットするとスキャン時間は倍々に増えていきます。オプションのマルチドライブは角度を自動で変えてスキャンが出来るものですが、スキャンが自動でも全自動合成ではありません。スキャンされたデータはバラバラに表示されており、その後スキャンデータを1枚1枚を張り合わせていく作業が必要になってきます。マルチドライブで高精度スキャン(HDモード)で8カットスキャンするだけで30分ほど。マルチドライブは角度を自動的に変え撮影出来るので、8カットを3角度から=24カットの場合、1時間半ほどかかります。しかも!黒い物体は赤外線で反射しないらしくスキャンしにくい!自動で合成してくれない!穴がボコボコでどうすればいいかわからん!という状態で仕事から帰って試す毎日が1ヶ月ほどつづきました。テキストも売ってないのでド素人がやるにはキツい時間です。なかなか思惑通りにならない状態で失敗した感に包まれた時期もありました。
下に並んでいる写真がスキャンした各カットです。穴空きまくりです。
3Dデータ作成の手順と時間の目安
前述した通り、スキャンの時間はマクロモードで撮れる高精細なモードの場合1時間半ほどかかります。この後、1、スキャンした各カットを張り合わせる作業が発生し、Autoで作成出来るのは1角度だけであとは1枚1枚時間をかけて共通部分を探し重ね合わせる作業になります。その後、2、合成するのですが重くて処理が大変な為、3、スキャンした点群を間引く作業になります。そうして合成したデータですが、少なくとも下の面は穴が空いてます。スキャン出来ないので。4、そこで下面と上面の穴を埋める為に再度追加スキャンをし、5、最初のデータと合成します。それで自動のデータチェックをかけるのですが、穴の空いた修正部分も多々あり、6、少し時間をかけてカタチが崩れない様に埋めていきます。という事で作業途中が上の画面です。ここまで5時間ほどかかっています。
オプションのRapidWorksにて最終修正
まだまだ使いこなせていませんが、RapidWorksというソフトで穴を埋めています。このソフトは現在Geomagic Design X (旧Rapidform XOR)として販売されているソフトの機能を限定したNextengine専用ソフトです。3Dスキャンデータを元にCADモデルを作成することのできる、3Dリバースエンジニアリングソフトウェアで、編集可能なソリッドモデルはさまざまな目的に使用することができるという事ですが、ほかのSTLを詠込んだりして修正する事が出来ませんあくまでもNextengineでスキャンしたもの(専用拡張子)だけです。Geomagic Design Xはなんと250万円するソフトという事で販売代理店からはRapidWorksはその1/10の35万円で手に入るんですと、宝石をハメられてかわされた様な気分になります。
3Dスキャン代行サービス計画が・・・
知らなかったのですが、昨年(2013年12月)に自炊代行サービスが違法との判決が出た案件があったようで・・。当初のもくろみとして私的複製なので3Dスキャン代行を計画していたのですが、どうもダメな様です。代行を通すと私的としては認めにくいという事らしいのですが。賛否両論存在するようです。。以上。